隈 研吾氏デザイン飯山市文化交流館『なちゅら』

長野県の最北端に位置し、県内の最小人口(約21000人)の“市”である飯山市にできた文化交流館『なちゅら』を見学した。DSC_8123_00084DSC_8047_00009

《建物概要》
・建設費等    35.3億円
・敷地面積    9926.16㎡
・延床面積    3888.21㎡
・構   造    鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造
・階   数    地上3階建
・最高高さ    19.95m
・設計及び監理 隈研吾建築都市設計事務所・中條一級建築士事務所JV
・建築主体工事 清水建設 長野営業所DSC_8062_00024DSC_8057_00019DSC_8061_00023

旧飯山市民会館の老朽化や耐震性能不足などが理由により、北陸新幹線の飯山駅前に建設されたのが文化交流館『なちゅら』である。
飯山駅からほぼ真北に位置し、そこからの動線が施設の“ナカミチ”にまでつながり、そこに人々が集い、交流が生まれるといったストーリーだそうだ。

人口流失が長野県一高い飯山市。
飯山赤十字病院から産婦人科がなくなる飯山市。(産婦人科の町医者もいない)DSC_8085_00047DSC_8079_00041DSC_8087_00049
500人収容の大ホール。171席の小ホール。その他多目的ルームが2室。音楽スタジオが1室。部屋が4室と、「それを何に利用するか」や「どのように活用するか」を十分に検討されたのだろうか。
建物は素晴らしい。しかし、35億円もの費用をかける必要があったのだろうか?この施設が人口流失の歯止めの決定打になるとはとても思えない。そのお金の1部で市が責任もって飯山赤十字病院に産婦人科医を派遣した方が税金の有効利用ではないか。
飯山市民1人 約17万円の施設である。
『施設が人を呼ぶのではない、演目が人を呼ぶのである。』

有効活用を期待したい。

2016年01月28日 | Posted in 建物探訪記