「日用品をより美しく」 北欧のデザイン

product_main北欧のデザインの良さは「日用品をより美しく」という思想にすべてが凝縮されている。
これはスウェーデンのグレゴール・パウルソンによって提唱されたスローガンだが、贅の限りを尽くして厚化粧をした美を追求した1点物といった“よそ行きの美しさ”を求めるのではなく、日常生活の中にある普段使いの物に機能性を兼ね備えた“美しさ”を求めるのは、究極の贅沢ではないか。
事実、北欧では義務教育のカリキュラムに「木工」の授業があることからも、その思想が北欧の文化となっている言える。

大半の時間を椅子に座っている生活になった日本であっても、北欧の家具?に触れられるのは、IKEAでバカでかいカートを押しながら、いつの間にか30892137“IKEA magic”に引っかかり、家に持ち帰って、その粗大な物を組み立てる時ぐらいである。しかし、その後、満足感を僕自身感じたことがない。

とはいえ、座り心地の良い椅子は高価だ。デザイナー物となったら、尚のことだ。が、しかし、お気に入りの座り心地の良いMy Chairが家にあれば、家に帰る楽しみが増える。料理も美味しく感じるだろうし、そこから見える眺めもかわる。なにより、自分の居場所があるのがしあわせだ。

今、僕が欲しいのは、ハンス.J.ウェグナー(デンマーク)作品の「CH24 Yチェア」とアルヴァ・アアルト(フィンランド)作品の「パイミオチェア」である。

2016年02月10日 | Posted in 私感・直感