信州 戸隠三社を訪ねる旅 『中社』 『宝光社』

DSC_3629_00018奥社から中社に向かう途中で、「鏡池」に寄り道した。
DSC_3613_00002県道36号線から、約2キロのアップダウンを行くと、戸隠山を背景に“鏡池”がある。
ここは戸隠の中でも〝絶景ポイント”として有名で、紅葉の盛りの時期は多くのカメラマンが集まる。残念ながら10月の下旬だと初冬の風情になり、戸隠山から吹き降ろす北風が薄着でやってきた観光客を容赦なく縮み上がらせる。
燃えるような黄金色の落葉松と寒々とした白樺を従えた戸隠山が紺碧の鏡池の水面に映るのを期待していたが、この日は吹き下ろしの風が強く、さざ波がシャッターチャンスの邪魔をした。

DSC_2931DSC_3638_00027DSC_3635_00024天然記念物の“三本杉”を右手に見ながら、参道の階段を上がっていくと『中社』の本殿が見えてくる。『中社』は戸隠神社のまさしく中心的な存在で、社務所がおかれている。祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)で、天照大神が天岩戸に隠れたとき岩戸神楽(太々神楽)を創案し、岩戸を開くきっかけを作ったとされる神。そのためか、「芸能上達」のお札が授与品としてある。知恵の神ともされ、学業成就・商売繁盛・開運・厄除・家内安全に御神徳があとされている。社殿天井には平成15年に復元された狩野派の天才絵師、河鍋暁斎によって描かれた「龍の天井絵」がある。

DSC_2950_00072DSC_2943_00068DSC_2940_00065中社祭神の御子神様である、天表春命(あめのうわはるのみこと)が祭神の『宝光社』は、杉の古木の中、270余段の石段を登ると、ようやく神仏習合時代の面影を残す荘厳な社殿が見えてくる。ハムストリングにすっかり乳酸が溜まった身体が自ずとありがたみを感じさせる。
開拓学問技芸裁縫の神・安産の神・女性や子供の守り神として御神徳があるとされている。

 <宝光社>
 

2015年10月28日 | Posted in 旅行記